その場がど~んともりあがる雑学の本
相手の気をひく雑学<第1章>
「$」のマークはドル、「¥」のマークは円。だれでも知っている記号ですが、造幣局に問い合わせますと、世界の経済市場で流通している経済先進国貨幣のうちで、このようなマークを用いているのは円とドルだけだそうです。(注:最近「E」の真ん中の横棒を2本にした「ユーロ」のシンボルマークが登場)
そこで$のマークの説明をしてみます。まず、単純な疑問から。「なぜSに2本棒を書くのでしょうか。ドル(ダラー)の頭文字はD。それが、なぜSなのでしょう」
Sというのは、じつはスペインのことなのです。その昔、アメリカ大陸がスペインの植民地だったころ、「ドレラ」と呼ばれたスペイン貨幣がアメリカ大陸で流通していました。それが、いつのころにか「ドル」という呼び名に変わっていったのです。
Sに引かれている2本の棒は、地中海と大西洋を結ぶジブラルタル海峡の南北にある岩頭「ヘラクレスの柱」を表すものといわれています。つまり、スペイン貨幣がジブラルタル海峡から大西洋を経て、アメリカ大陸に流入していた時代の名残のようです。
「講談社+α文庫」所収
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