防盗金庫とはどんな金庫か<雑学倶楽部>



防盗金庫とはどんな金庫か<雑学倶楽部>

その場がど~んともりあがる雑学の本
相手をリラックスさせる雑学<第2章>

金庫に耐火金庫と防盗金庫の2種類があることを知る人は少ないかもしれません。前者は火災から重要書類などを守ることを第一につくられているもので、一般に金庫といえば、耐火金庫を想像します。

耐火金庫には、内と外側の鋼板のあいだに発泡コンクリートや珪藻土に石膏を混ぜたものなど、耐火材がたっぷり詰め込まれています。この耐火材のおかげで、火災になっても庫内温度が180度C(紙類が自然発火する温度)以下に保たれています。

また、フロッピーディスクやマイクロフィルム、絵画など高温に弱い品物を収納しておく金庫には、庫内温度が50~60度Cを超えないように、耐火材をさらに充填した特殊耐火金庫があります。

しかし、耐火金庫は火災には強いけれども、盗難にあうとハンマーや工具などによる衝撃にはそれほど強くないそうです。そこで登場するのが防盗金庫(もちろん、耐火性も備えてあります)。

どんな構造になっているのでしょうか。ある金庫メーカーの話では、前述の耐火材のほかに防盗材を使っているそうです。くわしくは企業秘密で教えてもらえませんが、たとえ金庫破りが工具や酸素アセチレンガスなどを持ってきても、耐えられる特殊合金でつくられていて、次のような実験もくり返し、おこなっているそうです。

JIS(日本工業規格)の「1000度C以上の高温に一定時間耐えられること」という耐火性の規格をクリアしていることはもちろんですが、強い衝撃を加えられたり、ドリルで穴をあけられても大丈夫なように、1500キログラムの鉄の球を4メートルの高さから落下させる衝撃試験や、超硬チップドリルを用いての穿孔試験をおこなって、万全を期して製造しています。

「講談社+α文庫」所収

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