その場がど~んともりあがる雑学の本
相手をリラックスさせる雑学<第2章>
駅前の牛丼店で、急ぎどんぶり飯をかき込み、職場に向かうサラリーマン。時代は違いますが、戦国武将は戦場で立ち食いし、敵の来襲に備えていました。その姿を思い浮かべると、ビジネス戦争の真っただなかにいるサラリーマンの立ち食い姿も、なにやら凛々しく映るのですが……。
さて、その牛丼の丼(どんぶり)の意味ですが、語源は江戸時代にさかのぼります。当時、盛り切り一杯のご飯を売る見頓屋という店がありました。その店で出す器を「けんどんぶり鉢」といい、それを略してどんぶりになったといいます。
けんどん屋という名前は、客に対して「突慳貪」だということからつけられました。慳は、物惜しみすること、貪は、むさぼるの意味があり、つまり、慳貪とはけちで欲が深いことをいいます。転じて、一杯きりでおかわりを出さないものの名称となったわけです。
鉢は、皿よりは深くお椀よりも浅く、上部が広く開いた食器のことで、もともとは仏道修行者の食器のことです。
「講談社+α文庫」所収
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