2日半で300枚書いた作家とは<雑学倶楽部>



2日半で300枚書いた作家とは<雑学倶楽部>

その場がど~んともりあがる雑学の本
相手をリラックスさせる雑学<第2章>

『黒の試走車』『赤いダイヤ』などの作品を残し、「流行作家」の代名詞のような生涯を送った梶山季之(1930~1975)。小説を量産したために、たくさんのエピソードを残しています。

たとえば、300枚の小説を準備もなく2日半で書き上げたことがあります。ある雑誌で、予定していた作家の原稿が土壇場で入らないとわかり、あわてた編集部がワラにもすがる思いで梶山に頼み込んだのです。「3日間で300枚、なんとかしてくださいよ」。

このような離れわざのできそうな作家は梶山以外にいなかったのです。しかし、相手は超売れっ子でしたから、頼むほうとて無茶。人のよい梶山は相手側の窮状を知って、たいへんなのを覚悟しながら「やってみるか」と引き受けました。こっちも相当、無茶です。

結局、2日半で300枚の小説『ミスター・エロチスト』ができ上がり、この雑誌は無事救われたのでした。

もう1つのエピソードは、船上にいた梶山に対し、雑誌社がヘリコプターをチャーターして原稿を釣り上げた話。

当時(昭和43年)、梶山は船で航海しながら勉強するという企画「太平洋大学」の講師として乗船していました。そこへ雑誌の締め切りが迫る。船が予定どおり日本に戻れたら原稿も間に合ったのですが、運悪く台風に災いされ、帰港が遅れました。そこで窮余の一策として雑誌社はヘリコプターを飛ばし、房総の太平洋上で梶山の原稿を釣り上げることに成功したのでした。

ヘリのチャーター代が30万円かかったといいますから、梶山の原稿料を含めて、高くついたことでしょう。ファックスのなかった時代の珍騒動でした。

「講談社+α文庫」所収

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