血液型と性格は関係あるだろうか<雑学倶楽部>



血液型と性格は関係あるだろうか<雑学倶楽部>

その場がど~んともりあがる雑学の本
相手をリラックスさせる雑学<第2章>

「私はA型人間です」とか「やっぱりB型の性格が出ているわね」などと、血液型によって性格を判断することがよくあります。ほんとうに血液型で性格がわかるのでしょうか。

「そんなことはありえない」という立場の人は、次の3つの理由をあげています。

 <1>血液型の違いは輸血したときに激しい反応を見せるが、構造的にはミクロの差。赤血球の膜上についている100以上の糖の1つが血液型を決めている。

 <2>人間の性格は、脳の働きによって表出すると思われているが、脳のなかには血液型を決めている糖類はない。血液型を決める物質が脳にないのに、なぜ脳の働きに影響を及ぼすのか。

 <3>統計によれば、日本人はA型40パーセント、O型30パーセント、B型20パーセント、AB型10パーセントくらい。プロ野球の一軍選手の血液型の比率も、一流企業の社長の血液型の比率も、ほとんど同じ。

血液型と性格は一致しているという意見に対し、「都合のいいデータばかりを集めて、性格に関連づけていますが、決定的に無関係」とは、ある大学の生理学教授T氏。

しかし、T教授が血液型で性格はわからないが、病名はある程度わかるといっています。その説によりますと、「間違いなく正しいと思われるのは、O型の人は脳梗塞、心筋梗塞になりにくい」ということだそうです。

話は横道にそれますが、人間以外の動物にも血液型がありますし、植物にもあるのです。たとえば、クジラはすべてB型だけ、ヘビはAB型、ゴリラはO型とB型。ネコはO型、A型、B型。ネコの血液型の数が多いのは、ネコが多様な性格を持つせいでしょうか。

しかし、T教授の説を全面的に支持できない現象も現実に起きています。新聞、週刊誌やテレビなど、マスコミで毎日、毎週のように血液型別に「運勢」などが語りつづけられたおかげで、血液型による人間分類が世間に定着してしまっていることです

「講談社+α文庫」所収

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