その場がど~んともりあがる雑学の本
もう少し目立ちたい雑学<第4章>
切れ痔、イボ痔、トサカ痔など、激しく痛む痔歴で悩む人はぜひとも参考にしたい話-。作家の野坂昭如氏は、かつてある雑誌の対談で、「トサカ痔っていうのは、肛門周辺の粘膜みたいなものが垂れ下がってくる。かつて、女の子をペッティングしていたら、それは痔ですっていわれたことがあるんだ。おれは一生懸命さわっているのに、場所が違うわよっていうんだな、向こうさんは」と、いっていました。いろいろな痔がありますが、場所が場所だけに、ふつうの人は他人に「痔が悪い」といったりはしません。
この病気、4つ足動物には見られないそうです。2本足で立つ人間のみに課せられた宿命病といえるのかもしれません。
ところで、痔の大部分は肛門周辺を取り巻く網の目のような静脈(痔静脈叢)が、うっ血を起こすことが原因です。痔静脈にたくさん血液がたまると、瘤のように浮き上がって痔静脈瘤、つまり、イボ痔となるのです。これを防ぐには、4つ足で歩くのがいちばんのようですが、そうはいかないところが悩みのタネ。
そこで、痔の対策の第1は、便秘にならないように繊維質の多いゴボウやバナナなどの食品を多くとるなど、食べ物に注意することが大事。積極的に痔静脈の血行をよくする食ベ物をとるのです。
そこでいちばんのおすすめが、痔の薬のなかにも含まれているビタミンEです。ビタミンEには過酸化脂質(血栓をつくりやすくする)ができるのを抑える働きのほかに、血行をよくする働きがあるからです。常日ごろからビタミンEをたくさん(1日300ミリグラム程度)とっておけば、イボ痔にはならないですみそうです。
ビタミンEを多く含む食べ物は、ウナギ(蒲焼き)、カツオ、サンマ、アジ、サバ、マグロ(赤身、脂身)、白米、大豆、マーガリン、バターなど。
このほか、自律神経を狂わすようなことをしないのも対策の1つのようです。つまり、ストレスをためるとか、運動不足になる、たばこの吸いすぎ、不規則な生活をつづけるというような生活を脱することが、便秘解消の秘訣なのです。
「講談社+α文庫」所収
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