その場がど~んともりあがる雑学の本
もう少し目立ちたい雑学<第4章>
宗教とセックスの関係は切っても切れないものとみえます。その宗教によってストイックになるか、逆にセックスを重んじるか、両極端に分かれるだけ。
八〇〇年ほど前の鎌倉時代に、日本初のセックス教団「立川流」が生まれています。本来は真言密教の流れをくむのですが、東京(武蔵の国)・立川にいた陰陽師某が、陰陽道を導入してユニークな教義を広めました。
とにかく性行為によって人間の魂が救われるというのですから、はやらないはずがありません。南北朝時代に入るまで真言宗の僧たちを巻き込んで大流行し、正統派の真言宗がかすんでしまったほど。
しかも、その宗教行事としてのセックスがすごい。人間のドクロを使うのです。ドクロをご本尊にして「語らいおける好相の女人を交会(性交)してその和合の水(つまりザーメン)をこのドクロにぬる事百二十度ぬり重ぬべし」と教えます。
このほかマンダラをつくって、それにも和合の水をぬりたくるべし、というくだりもあって、とにかく大量のザーメンを必要とする教団らしいのです。女性はいいけれども、男は考えただけでも疲れそう。
もちろん正統真言宗を始め、他宗から「邪教」視され糾弾され、いつの間にか勢力は消滅してしまいました。
いまならもっと流行するだろう、って? でも、ドクロをどうやって手に入れますか?
「講談社+α文庫」所収
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