オールド・パアのパア翁の寿命は<雑学倶楽部>



オールド・パアのパア翁の寿命は<雑学倶楽部>

その場がど~んともりあがる雑学の本
相手の気をひく雑学<第1章>

「酒は百薬の長」のお手本を示したのが、152歳まで生きたトーマス・パアという人物。イギリスのスコッチ・ウイスキー「オールド・パア」のラベルにある白いヒゲもじゃの肖像画のおじいさんです。

 トーマス・パアは、1483年生まれで、1635年に死んだということになっています。

 ということは、15世紀末期から16世紀は完璧に生き抜いて、17世紀にいたるまで3世紀にわたって生きたことになります。パア翁についてのエピソードは雑学本のかっこうの話題ですが、果たしてほんとうに152歳まで生きたのでしょうか。

 イギリスでは、1538年には住民登録が、1837年には出生届が設けられています。しかし、パア翁の生まれたのは1483年ですから、出生届の制度はなく、出生の点では不確かとなります。そのため、パア翁の生誕は水増しし、ごまかし、誇張だといわれ、152歳説は疑わしいといわれています。

 しかし、イギリスでは村や町に戸籍や住民台帳がない時代にも、戸籍法とは別にキリスト教会が洗礼台帳を保存していました。そこには生年月日も記録されているのです。日本のお寺は、お葬式の記録は保存しますが、誕生日や結婚の年月は残しません。キリスト教は生誕、結婚、死亡と、人の一生の記録をとっておきます。

 とすると、パア翁の152歳説は、あながちウソとはいえなくなるのですが、真相ははっきりしていないのです。

「講談社+α文庫」所収

アマゾンで検索 プライバシー ポリシー

【Amazon.co.jp】書籍、CDから家電まで購入金額1,500円以上で国内配送無料。

Google
Web 雑学倶楽部内 を検索