市販AVのタイトル苦心度は<雑学倶楽部>



市販AVのタイトル苦心度は<雑学倶楽部>

その場がど~んともりあがる雑学の本
もう少し目立ちたい雑学<第4章>

ポルノ媒体として猥本(別称・スーパー本)、猥画、猥写真、青映画(ブルーフィルム)、ビニ本(ビニールの袋入りの本のこと)、ウラ本(一般の書店には並ばない本)、AV(アダルトビデオ)、ウラビデ(オ)などがあるのは、ご存じのとおり。

この種のものには絵や写真を除くと、たいていそれなりのタイトルがついています。おもしろいのは、一般的に市販のビニ本やAVのほうがメーカー側で苦心さんたんするようです。スッポンポン(ハードコア)の密造ものは、題名に凝らなくても中身の濃さで勝負できるけれど、公然と販売するものは中身のハンデを誇大に扇状するしかないとはいえ、映画はなやかなりしころは珍タイトルがありました。

ベスト10を選べば、
珍宝に紙が/ダウンサレタ男/いやよ いやよ?/カッコよく抱け/彼女は果して女であったか/視入られし穴/飲ませて食わせて散らす/セッ・のおきて/処女なのか!/コケシの歓び。

これらに対し、カンジンの場面はボカシでごまかさざるをえず、カユイところに手が届かぬ市販AVは、さらに一段と欲情をあおらなくてはならず、タイトルにも苦心のあとが見え隠れします。

たとえば、『SPA!』1991年8月14・21日号の「アダルトビデオの10年」によれば、ベスト10は、
サオにおぼれた7人の洗濯女たち/ふるさと創性論/朝まで生スペルマ/民主主義のためのピストン運動/棒液摩擦/恥骨飲料/穴いちもんめ/すじ立ちぬ/性類憐れみの令/乳酷管理法違反。

やっぱり、市販品のほうが密売品より扇情的でした。

「講談社+α文庫」所収

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