1935年、米フィリップス社は「プラスねじ」を開発し、特許をとった。それまでは、どこの国でも、ねじの頭はみなマイナスだったのだ。
日本では、第2次大戦中、墜落したアメリカの飛行機を解体して、初めてプラスねじの存在を知ったという。マイナスねじは、溝をつけて、頭を平らにするという2工程が必要だが、プラスはプレス機で1工程でつくれるため、コストはマイナスの3、4割で済むという。
もちろん、マイナスも機械化できなくはないが、プラスの方が、ドライバーが滑りにくい、自動締めつけ機にも対応しやすいなどの利点があり、需要が多いのだ。現在、マイナスのシェアは1、2割程度だという。
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