学習塾では準大手の山田義塾の看板が、一部の地区で「See:」に衣 替えした。30年前に、大宮の一浪人生が、ひと足早く大学生になった友人たちを講師に雇って始めた小さな塾が、あれよあれよという間に大きくなってしまった。
受験生をマイクロバスで送り迎えするなど、当時としてはざん新なアイデアが受けて、大宮はおろか、埼玉、千葉を席巻するほどのブームになった。ところが、バブル期に茨城の高校・鹿島学園を買収したり、不動産に手を出すなどして、ご多分に漏れず大量の不良債権を抱え、現場からの批判や独立の動きに嫌気がさして、経営権を譲渡してしまったらしい。
一代であれだけの塾を築いた立志伝中の人・山田君は、今どうしているのだろう。高校の同窓生としては大いに気になるところだ。
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