立川談志のがん会見で久々に脚光を浴びた落語家。テレビのお笑い番組の常連といえば、ひところは落語家が幅をきかせていたものだが、いまはあまり見かけない。その後、漫才師にとって代わられ、現在はなんだか訳の分からない人々でみちみちている。
落語家は、あまりにテレビに出すぎたために、かえって人気が凋落したのだという。テレビでは、時間の関係で長い話をはしょらなければならないし、お茶の間(死語だね)向けだから過激なネタはやれない。つまり、テレビでは落語本来のおもしろさを伝えることが出来なかったのだ。
それでも、バラエティー番組には引っ張りだこで、そのうち芸は荒れるし、テレビで見られるのだからと、寄席に足を運ぶ人も減ってしまったというわけだ。
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