(Restructuring) 不況期のリストラは、希望退職や肩たたきなど、人員削減のイメージが強いが、本来のリストラはもう少し前向きのもの。企業が不採算部門を切り捨て、将来有望な部門へと進出するなど、いわゆる企業の再構築が主眼だからだ。
たとえば、日本たばこ産業がたばこ一辺倒から脱却して、食品や薬品部門に進出したのもリストラだし、新日本製鉄がエンジニアリング事業やエレクトロニクス・情報通信事業などに進出したのも立派なリストラだ。もちろん、工場閉鎖などで、配置転換や多少の人員削減はつきものだが……。
また、不況期のリストラは、企業の回復と景気全体の回復とにズレが生じることが多い。人員削減などで雇用情勢が悪化し、消費活動が鈍るからだ。
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