卒業式の日の丸掲揚をめぐって、広島県の県立高校の校長が自殺するという痛ましい事件があった。これに伴って、国旗・国歌の法制化の論議が始まっている。
今になって法制化しようということは、これまで日の丸が日本の国旗であるという法規がなかったということだ。もちろん「国旗」という言葉は、自衛隊法や海上保安庁法などの法律の中で使用されている。ところが、それらの法律でも「国旗とは日の丸のことをいう」という明文の規定はない。
なお、日の丸のデザインについては、1870年1月の太政官布告第57号の「縦横比7対10。円の中心は、対角線の交点より、横の長さの100分の1だけ旗竿側に寄った点。日章の直径は縦の長さの5分の3」という商船用の規定が、現在も生きているのだという。(1999.3.15)
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