これからはフグの季節なんだけど、相変わらず高いんだよね。フグは有毒だからと食わず嫌いの人も結構いるというからもったいない話だ。
フグの毒はテトロドトキシンと呼ばれ、肝臓や卵などに多く含まれている。人間なら2ミリグラムで絶命し、マウスなら1ミリグラムで5,000匹から6,000匹を殺せるというから怖い。もともとテトロドトキシンは海洋細菌に含まれていて、それを巻き貝が食べて蓄積し、さらにその巻き貝をフグが食べて肝臓などに蓄えることが知られている。ま、ちゃんとした料理人が調理したものなら安全なんだけどね。
生き物には、たいてい天敵というものがいるけれど、フグの場合、実験によると他の魚が食べても、味覚神経で毒を感知して吐き出してしまう。そうなると、フグにとっての天敵は人間ということになる。(1999.12.10)
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