先日、向井万起男さんのお話を聞く機会があった。ご承知のように向井さんは、宇宙飛行士・向井千秋さんの夫として知られているが、れっきとした慶応病院の病理医でもある。
病理医というのはわかりやすく言えば、医療現場からの資料をもとに病名を特定する医者である。向井さんによれば、病理医の存在は国内ではほとんど知られていないが、米国では大抵の人が知っていて、誤診などがあれば訴えられるのは病理医だという。向井さんも万一の訴訟に備えて保険に加入している。
米国では1959年に、人気作家アーサー・ヘーリーが書いた病理医が主役の「最後の診断」がベストセラーになったことで、病理医の知名度が一気に上がったらしい。(1999.4.18)
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