三省堂の「新明解国語辞典」第5版が出た。この辞書は、収録語の選び方や語釈がユニークなことで知られている。
例えば、作家の赤瀬川原平は、この辞書を肴に「新解さんの謎」(文芸春秋)という一冊の本をものしているほどだ。そのユニークさは、この辞書を担当した山田忠雄主幹の個性によるところが大きかったが、山田主幹は96年2月に亡くなり、改訂作業は柴田武・東大名誉教授に引き継がれた。
この辞書で、「ほうがんびいき」と引くと、「『はんがんびいき』の老人語」となっているのにはマイッタ。せめて「『はんがんびいき』の本来の読み方」ぐらいにしてほしい。
- 赤瀬川原平「新解さんの謎」文芸春秋
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