「われらは遠くから来た。そして遠くまで行くのだ・・・」。白土三平「忍者武芸帳」のラスト近くで、処刑寸前の忍者・影丸が森蘭丸に託した言葉だ。
日本テレビ系の旅番組「遠くへ行きたい」が、このほど30周年を迎えた。1970年にスタートし、その後の旅ブームのきっかけを作った番組だ。今回から主題歌(永六輔作詞、中村八大作曲)を、さだまさしが歌っている。初代のデュークエイセスから数えて21代目ということになるが、最も印象に残っているのはジェリー藤尾の歌だったように思う。
1975年の海援隊「思えば遠くへ来たもんだ」なども含めて、「遠く」という言葉がキーワードになっていた時代が確かにあった。果たして、僕たちは遠くへ行けたのだろうか・・・(2000.10.6)
- 白土三平「忍者武芸帳」小学館文庫
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