昨年の紅白歌合戦は最悪であった。視聴率は前半が38%台、後半が48%台ということで、いずれも50%には届かなかった。前半はレコード大賞、後半は格闘技にチャンネルを合わせた人も少なくないだろう。少なくとも私はそうだった。
「白いサンゴ礁」「さんげの値打ちもない」「青春時代」「白い蝶のサンバ」「また逢う日まで」「ピンポンパン体操」「どうにもとまらない」「あの鐘を鳴らすのはあなた」「せんせい」「わたしの青い鳥」「勝手にしやがれ」「舟唄」「ジョニイへの伝言」「ペッパー警部」「北の宿から」「津軽海峡冬景色」。ここに、過去のヒット曲のいくつかを並べてみた。これらの歌の共通点は何か? もしかして、何年か前の紅白の出場曲? 実は、「作詞家・阿久悠の作品」が正解。う~む、まさに「一人紅白」という感じだ。
古本屋でたまたま見つけた阿久悠+和田誠「A面B面」(ちくま文庫)を読むと、流行歌の移り変わりと、作詞家・阿久悠のすごさがよく分かる。(2002.1.4)
阿久悠+和田誠「A面B面」ちくま文庫
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