久しぶりに安室奈美恵をテレビで見た(聴いた?)。残念ながら引退前の存在感は感じられなかった。CDの売り上げもそれほど伸びていないという。
彼女の新曲“I have never seen.”は、目的語がないから英語になっていない、とデーブ・スペクターがクレームをつけた。全盛期のころなら、こんな不協和音は聞こえてこなかったろう。引退した後の穴は、同じ沖縄出身のMaxやSpeedや知念里奈が埋めてしまって、戻る場所は残されていなかった。なにしろ彼女たちにして、すでに下り坂で、今は宇多田ヒカル(藤圭子の娘)の時代なのだ。
芸能界は家庭的な幸せと栄光は両立しないと聞く。そのあたりを察して賢い選択をしたのが山口百恵だ。(1999.2.25)
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