列車の旅に駅弁は付き物だが、新幹線が整備されすぎて、窓は開かないわ、目的地には早く着くわで、なんとなく駅弁と縁遠くなりつつあるのはさびしい。
1885年(明治18年)7月16日、上野─宇都宮間に新線が開通したとき、宇都宮駅で日本で初めての駅弁が売り出された。握り飯にタクワンが付いて5銭という、ちょっと情けない代物だったらしい。
その後、88年(明治22年)10月に、東華軒が駅弁の車窓販売を始めた。同社の早野友輔氏がイタリアの車窓販売に倣って、鉄道長官の許可を得たものだ。東華軒は現在、東海道沿線で「鯛めし」弁当で知られている。
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