石鹸と言えば、現在は素材も形態も用途も多種多様だが、昔はそれほどの種類はなかった。それでも、洗濯用、洗顔用などの区別はあり、洗濯石鹸と区別するために、化粧石鹸のことを「顔石鹸」などと呼んでいたらしい。
1890年(明治23年)、馬喰町の洋小間物店「長瀬商会」が石鹸を売り出すとき、「花王石鹸」と命名したのは、この「顔石鹸」をもじったものだという。 なお、有名な花王の三日月マークは「美と洗浄のシンボル」といわれる 新月をイメージしたもの。
当初は左向きの「上弦の月」ではなく、右向きの「下弦」、顔も男性から、女性に変わり、現在の子どもの顔になったのは1953年(昭和28年)からだ。
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