一つの業界に必ず最低1紙はある業界紙、全国で3,500紙以上はあるといわれている。あまり一般にはお目にかからないが、一体だれが読んでいるのだろう。
常識的には、業界の人々と、関係省庁のお役人。業界の人々は、関係資料をわざわざ役所に取りに行かないで済む程度の関心で、それほど熱心に読んでいないのが実情だ。一方、お役所では、一般紙と違い、記者発表ものをあまり論評を加えず、しかもはしょらないで掲載してくれるので、広報紙代わりに重宝がっているという。
しかし、意外に熱心な読者は、ホテルの営業マンだ。社長交代など、業界の人事がどこよりも詳しく報道されるので、それを目安に宴会場などの営業をかけるのだという。
- 佐野真一「業界紙諸君!」中央公論社
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