「う~ん、やっぱり」と思わせたのが、先日の「食品の虚偽・誇大広告、本も広告とみなし規制」という健康増進法改正の新聞記事。以前から、「○○でガンが治った!」という類の本や雑誌の広告は、本を売るためというより、特定の健康食品の広告塔ではないかという噂が流れていたからだ。
「健康増進法」とは聞きなれない法律だが、以前からあった栄養改善法(これも聞きなれない!)を引き継いだもので、この5月に施行されたばかり。食品関連の広告等について虚偽や誇大な表示を禁止しており、違反すれば6カ月以下の懲役か100万円以下の罰金になる。もともと健康食品は、「医薬品」でないため、薬事法によって、例えば「ガンに効く」といった効能・効果を謳えないことになっている。だから、広告やパッケージには「健康をサポート」「体の回復力を応援」といった漠然とした表現しか使用できない。これでは売上アップにつながらないというわけか、このところ本や雑誌、テレビなどへの露出が目立つのは確かだ。アガリスクなんかが代表的。
改正案は、規制対象をこうした本や雑誌広告にも広げようというもので、8月末に施行される。厚生労働省は「言論の自由に最大限配慮し、限定的に運用する」と言うのだが・・・(03.07.16)
| 書評者プロフィル | 編集長なんちゃってプロフィル | 免責事項 |
Copyright(c)2002-2010 Kenji Noguchi. All Rights Reserved.