プッチモニのヒット曲「ちょこっとLOVE」の中に、「恋という字を辞書で引いたぞ~」というフレーズが出てくる。どんな辞書を引いたのか誰しも気になるところだ(ならないって!)。
ここではユニークな解釈で定評のある新明解国語辞典(三省堂)に登場してもらおう。「特定の異性に深い愛情を抱き、その存在を身近に感じられるときは、他のすべてを犠牲にしても惜しくないほどの満足感・充足感に酔って心が昂揚する一方、破局を恐れての不安と焦燥に駆られる心的状態」とある。さすがに新解さんだ。
石坂洋次郎の小説「青い山脈」に「恋」と言う字が書けずに「変しい、変しい」というラブレターを書く若者が登場するが、ワープロ全盛時代の現代では起こりそうもない話だ。もっとも、変換ミスで「故意しい、故意しい」と書く人がいるかもしれない(ない、ない!)。(1999.12.17)
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